うしの中山 代表 中山高司様インタビュー

 2020年9月5日に九州、沖縄8県からJA系統生産者が集まり和牛肥育技術を競う、第44回九州管内系統和牛枝肉共励会が行われました。各県より17頭ずつ計134頭が出品されたなか、個人最高賞の金賞一席(農林水産大臣賞)、福岡県知事賞、グランドチャンピオン、九州協同食肉賞、東京食肉市場賞、大阪市食肉市場賞を受賞された「うしの中山」代表、中山高司様。新聞取材や農場管理で大変お忙しいタイミングでしたが、快く取材を受けてくださいました。
 インタビュー担当は、東亜薬品工業株式会社の西日本支店より湯口支店長です(2020年9月29日に有限会社うしの中山 大隅ファームにてインタビューを行いました)。
 

- 受賞牛 「誠司12」のデータ -

血統[父 若百合、母の父 華春福、母の母の父 安福久]/枝重 573.7kg/BMS(脂肪交雑) No. 12/ロース芯面積 121㎠/バラ厚 10.3cm/皮下脂肪厚 2.1cm


 

─── この度は第44回九州管内系統和牛枝肉共励会 個人部門のグランドチャンピオン 受賞おめでとうございます!今回の受賞牛はどのような牛だったのでしょうか。
中山様 この共励会では鹿児島県が5年連続で団体優勝しているのですが、その鹿児島県から出品されたハイレベルな出品17頭の中から選ばれました。今回の受賞牛は、実は最初から共励会に向けて購入していたのではなく、故郷(鹿児島県長島町)の親族が生産した素牛を肥育したものが選ばれました。
 

─── それは喜びもひとしおですね。普通は、市場で有望な素牛を見つけ出し、高値で購入する中から選び抜かれた肥育牛ということになるでしょうから。次に、中山様の牛飼いとしての理念についても教えていただけませんか?
中山様 まず『牛を飼うことが何より好きであること』。そして『その牛の能力を引き出す』ことによって『美味しい肉を作る』ことができること、です。その点において今回、審査員から『食欲をそそる枝肉』と講評いただけたことは最高に嬉しかった。
 
中山高司様
 
─── 牛を飼うことが何より好きというのは素敵なことに感じました。枝肉の状態で見て食欲をそそるとは、絶賛でしたね。美味しいお肉というのはどのような味を目指されているのでしょう。
中山様 美味しいとは、単にサシが多く入った柔らかい肉ということではありません。肉の脂の融点が低くて口融けの良い、脂がベト付かないものは美味しい。そのような肉はくどくない為、いくらでも食べられます。
 

 
─── 素牛についてのこだわりを伺ってもよいでしょうか。
中山様 素牛それぞれの能力を引き出す事を重点に置いています。購入は地元肝属地区中心に離島を含む県内から農場肥育に適した素牛を購入します。農場肥育に適したとは、例えばですが、全体的に過肥でないしっかり骨格ができた牛を選びます。購入は牛を見てから血統を見るようにしています。
─── ありがとうございます。そのような選定におけるこだわりが、目指す『美味しいお肉を作る』ことに繋がっているのですね。ほかに美味しいお肉へ繋がるポイントとして、餌はどうでしょうか。
中山様 ビール粕など多数の原料を吟味し、厳選して配合しています。一般に販売されている飼料と異なりこちらで指定した原料を用いて、飼料会社にて委託製造しています。
─── なるほど、これも『美味しいお肉を作る』ための秘訣と言えそうですね。それでは、飼養管理面でのこだわりも教えてくださいますか。
中山様 素牛がここに来て20ヶ月間命を全うするまで、良い牛に育てることが使命であることを従業員に教育しています。大変な仕事でも手間を惜しまない丁寧な管理が重要です。手間をかける、餌を寄せる、寄せた餌に手を通す。一口でも多くの思い、牛への思いが重要です。個体で牛と対話する、牛をみることができる、牛の気持ちがわかる「人」の育成。「人」は大切です。その一例として朝牛舎に行ったら必ず目を合わせて『おはよう』と1頭1頭声かけると、牛は応えてくれますよ。そうやって牛の状態が分かるのです。
 
肥育の秘訣を語ってくださいました
 
─── 中山様の思いが従業員様たちに伝わり、それがまた牛に伝わっていくのですね。
中山様 自分自身でも時間が許す限り牛を見ていたいが、残念ですが中々できないものですから。
─── 中山様の理念や様々なこだわりが、『美味しいお肉を作る』のだと実感できたように思います。そのような場で、当社の動物用ビオスリーも貢献できていることを誇らしく思いました。
中山様 動物用ビオスリーは素牛導入より『腹づくり』の観点で役立てています。このことは生産性向上だけでなく『免疫力の向上』にもつながると思っていますので、治療が必要な状態になる前に牛の健康を保ち、目標にしたいと思っている『できるだけ抗菌剤を使わない管理』のための手段として動物用ビオスリーに期待しているのです。
─── お役にたてて大変光栄に思います。今後もよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
 
動物用ビオスリー